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もっと鹿児島が知りたい[7]大島紬の豆知識

大島紬大島紬は奄美大島特産の絣文様と泥染めの渋い黒色が特徴の高級絹織物。鹿児島市内にも沢山の大島紬工房があります。

大島紬の起源については定かではありませんが、琉球(沖縄県)の久米島紬の技術が伝わって奄美地方に定着したのではないかといわれています。

手で絹糸を紡ぎ、図柄に合わせて絹糸を木綿糸で固く括って防染し、タンニン酸を含んだ「チーチ木(和名・車輪梅)」というバラ科の植物の煮だし汁と鉄分の多い泥で黒色に染めます。それをいったん解いてから、また染めるという工程を繰り返します。縦・横の絹糸が図柄通りに染め上がったら、細心の注意を払って根気良く手織り機で図柄に合わせて織り上げ、布地にします。一反を織り上げるだけでも一月以上はかかるといわれます。

素材

奄美大島では、古くは、一般庶民用の衣類、布の素材として芭蕉の繊維や木綿が使われていました。その後、養蚕技術が伝わって繭玉から絹糸を撚り紡いだものを使って染め上げ、格子(こうし)、縞(しま)、絣(かすり)などの文様に織る素朴な織感の初期大島紬が生まれました。

次第に緻密な文様の絣が織られるようになっていきましたが、素材の糸が手で紬いだものでは太さが不揃いのため、緻密な絣文様を織りにくく、糸の太さにムラが無くが一定の太さであることが求められるようになりました。

大島紬に人気が集まるようになって、生産の拡大のため、大正4年頃から、本練絹糸が使われるようになり、軽くて触感のいい織物としてますます人気が出ました。現在では、様々な撚り方の絹糸が使われるようになって、いろいろな質感の大島紬が楽しめるようになりました。

絣(かすり)文様

絣は染色された布地に染色されていない部分が白く点々と続く文様を描くもので、一定の間隔・順序で布地の染色をかすって取り去ったような文様から飛白(かすり)の字があてられることもあります。

かつて、絣の模様づくりは複雑で手間のかかる工程でした。まず、紡いだ糸を布地に織り上げたあとに出来上がる文様を想定し、1本1本の糸のその白く染め残される部分にあたる箇所を他の糸を巻きつけて括ります。その1本1本の糸を染めあげた後で、括った糸をときほどすと、そこが白く染め残ります。この糸を想定していた文様に合わせて縦横に配して織り上げるのです。この工程の一つ一つが手作業で行われました。しかし、この方法では増大する需要に応えることができなくなり、また、絣文様もだんだんに複雑になっていくうちに文様のズレなども生じて、新しい生産方法の開発が望まれていました。

明治40年、鹿児島市の機屋・永江伊栄温と息子の当八が織締による絣文様の新技法を開発しました。絹布を思い通りの絣文様に染める為に、締機によって図柄に合わせて絹布(絹糸)の防染部分を木綿糸で織締めし、ムシロ状にします。それを染めた後で木綿糸を取り去り、いったん解いてから絹糸をまた染めるという工程を繰り返します。縦・横の絹糸が図柄通りに染め上がったら、細心の注意を払って根気良く手織り機で図柄に合わせて織り上げ、布地にします。

大島紬は二度織られるのです。この方法で大島紬の文様は小中柄といわれた小紋から幾何学文様、自由な絵文様、精緻を極めたものまで出来るようになりました。

染色

大島紬の染色材料は植物染めといわれます。マングローブ、櫨(はぜ)、小鮒(こぶな)草、梔子(くちなし)、福木(ふくぎ)、鬱金(うこん)などの樹皮・花・葉が使われていました。後に、泥染めといわれる方法がとられ、チーチ木(和名・車輪梅)というバラ科の植物の煮だし汁と鉄分の多い泥で黒色に染めるようになりました。

昔、ある女性がチーチ木の煮汁で染めた茶褐色の紬を着て田圃に入ったところ、田の泥がついた部分がねずみ色に変色しているのに気付き、洗ってみたけれども色が落ちません。そこで改めて泥がチーチ木で染めた茶褐色を黒色に変色させることに気付いたのです。チーチ木に含まれるタンニン酸が泥の中の鉄分によって酸化して黒色を発したのでした。以来、チーチ木の煮汁と鉄分を含む泥の中で60~120回も染色を繰り返すことによって、光沢をおさえた渋い黒色の独特の風合いを持つ大島紬の人気が高まりました。その後、合成染料も用いられるようになり、デザイン・色調が自由に決められるようになって、色模様の大島紬が人気を得て、需要も大きく伸びました。

しかし、今日の自然を大切にという時代の風潮のなかで、大島紬といえば独特の色・模様・自然の風合いをもってイメージされる植物染めに人気が移り、自然豊かな彩りの織物が拡がっています。植物染めの原材料には、伝統的なチーチ木、福木のほか、椎、樟、やまもも、タブ、ホルト、矢車などがあります。

洋装

日常生活で着物を着る習慣が無くなった今日、大島紬の着物も特別な席や外出以外に着られることは少なくなりました。そこで、この大島紬を現代生活に生かそうと、和服・和装品だけでなく斬新なデザインの洋服などが作られ、人気を得てきています。



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